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エロス&アガペー!

 仏陀と、イエス・キリストが、下界でバカンスを過ごすために東京立川で下宿!?

 「聖☆おにいさん」、かなり面白いです。
 1冊買って読んでみたら、止まらなくて、ついつい大人買いしてしまいました・・・(笑)

 面倒見がよくて、節約家の仏陀と、ジョニーディップに似ていることを密かに自負している子どもみたいに無邪気なキリスト。
彼らの「常識」と下界の「常識」は微妙に(大幅に?)ずれていて、騒動も起こりつつ、でもずれたまんま、何気に日常が過ぎ去っていくところがなんともいえず面白い。

 キリストの「愛」もそう。
キリストは、すべてのものを愛していて、それが下界では物議をかもしだしたりもします。
キリストの「愛」はアガペー。色でいうとマゼンタ、無条件の愛の領域なんでしょうね。
 でも、人は「自分だけに向けられた愛」を求めがち、というのか、「自分に向けられた愛」を「自分だけに向けられた愛」だと思いたいもの、それが、「ジョニーディップ」からの愛だったら、そりゃあ、もう、女子としては、なおさらですよね(笑)それは、マゼンタよりも、距離の近い「レッド」とか「コーラル」の領域、「エロス」の領域。この「エロス」と「アガペー」を作品中では、絶妙にいじって遊んであります(笑)キリストは「僕の愛はアガペーだから・・・」って言ってるけど、「び、微妙・・・!」みたいな(笑)

 作品中では、仏陀の奥さんは出てきても、キリストの奥さんは出てきませんが、マグダラのマリアがキリストのパートナーという説もありますね。キリストの愛は「アガペー」でないと困る人(達)もいるのかもしれないけれど、キリストの愛も「エロス」と「アガペー」両方である方が自然でいいな、なんて思ったりもするのです。色としても、両方とも大切な色ですよ。

 それにしても、仏陀とキリストだよ〜?こんなにいじって大丈夫なの〜??と心配しちゃうくらいのこの軽さ。
 でも、この軽さこそ、現代ならでは、そして、日本ならでは、というところかもしれません。

 作者の中村光さん、出産のため、しばらくお休みだそうですね。
 無事に赤ちゃんが産まれて、元気に復帰されますように。
 

by sound-resonance | 2011-08-31 18:53 | 観る・読む・聴く