ラプンツェルその2

なんだか、先に関係のない記事を載せてしまい、で、ラプンツェルはどうなってん?って感じでしたが・・・(笑)前回の続きです。

この前は、ラプンツェルのあらすじをざっと書いて、魔女、感じ悪っ!!でもホントにそうか!?というところまででした。(→前回の記事

確かにお話の中での悪役は魔女です。
でも、ホントに魔女が悪いのか。


最初に盗んだのは、誰?

夫は、病気になってしまうくらい隣の魔女の畑に生えているラプンツェルを食べたいと欲する妻の願いをなんとか叶えようと、魔女の庭にしのびこみ、一度は見つかることなく、ラプンツェルをゲットします。

最初に盗んだのは、夫婦の方。

しかも、それを食べた妻、感謝して満足するならまだしも、もっと食べたい、もっと欲しいとのたまう。
仕方なく、夫は再度魔女の庭にしのびこんだところで、魔女に見つかる。
夫のいろいろ言い訳の末、魔女は、「じゃあ、ラプンツェルはあげるから、その代わり産まれてくる子どもをおくれ」と夫に申し出る。
野菜と人間の子どもの交換、が、果たして釣り合いの取れた交換なのか、というところは置いておいて(笑)魔女の申し出に、夫は後先考えずOKしちゃうわけですから、契約は立派に成立しているわけですね。

そして、契約どおり、魔女は産まれてきた女の子をゲットしました。

ラプンツェル(野菜)と引き替えにゲットした子だから、ラプンツェル。
今度は、盗まれないように、高い塔で大切に守り育てましょう、みたいな。

そう考えると、魔女、そんなにご無体な方ではないような気がしてきます・・(笑)

さらに不思議なのは、産まれてきた女の子を魔女にさらわれた夫婦の記述がその後一切出てこないということ。

魔女は女の子をさらっていきました。で、おしまい。

さらわれた方の夫婦が歎き悲しんだ、とか、なんとか自分たちの子どもを取り戻そうとした、とか、ラプンツェル(野菜)を欲しいなんて言うんじゃなかった、と妻が猛烈反省したとか、一切記述がない。

隣に住んでるのに!?
あんなに欲しいと願っていた待望の子どもなのに!??

童話でちょっと気をつけないといけないのは、グリム兄弟が、伝承の民話をアレンジしている可能性がある、ということ。

継子いじめ、についても、いじめるのが、実の母親だったら残酷すぎるから、継母にしておこう、というアレンジがされていて、元々の伝承では、実の母親が子どもをいじめるという設定だったということがあったりします。

これは、あくまで推測にしかすぎませんが、もしかすると、ラプンツェルを「塔に閉じこめた」のも、魔女ではなくて、実の母親だった、かも、しれない。

もし、そうだとすると、この物語、見え方がちょっと違ってきます。
望んで望んで産まれてきた待望の赤ちゃん、誰にも取られないように、大切に育てましょう。
そこまではいい。守られて、ラプンツェルは、類い希なるピュアな娘に育ちます。
でも、娘が思春期を迎えた時、母親は、娘を「塔」に閉じこめる。でも、閉じこめても閉じこめても時期がくれば、娘は外に出ていかなければならないのです。

魔女(母親)は、なぜ、ラプンツェルの長い髪を切って、彼女になりすまして王子をわざわざ塔に上げてから、彼を突き落とさなければならなかったのか。
「もう、ここに、ラプンツェルはいないよ」と塔の下で告げればいいだけなのに、どうして、それではすまなかったのか。

さきほど、グリム童話が、伝承の民話をアレンジしている可能性がある、と書きましたが、家庭で子ども達に読み聞かせしてあげれるように、セクシャルな部分は童話の中から消し去っているというアレンジもあったりします。

原作の中では、王子とラプンツェルは、日が暮れてから会うことに決めました。という記述しかないけれど、ラプンツェルは、砂漠で双子を産むわけですから、まあ、やることはやっちゃってる大人な関係なわけですね(笑)

で、これはかなり踏み込み過ぎの憶測でしかありませんが、魔女(母親)は、ラプンツェルの代わりになろうとして、王子に拒否されたんじゃないでしょうか・・・・

「髪の毛」が出てくるのは、なかなかに象徴的です・・・・
なんだかんだいって、髪は女の命、ですからね・・・・(笑)
(ということを、髪の毛を切ってからひしひしと感じている私ですが、それの話はまたの機会に・・・(笑))

原作では、王子はもはやそこにラプンツェルがいないということを嘆き悲しんで自ら塔から落ちてしまうっていう設定ですが、拒否された魔女(母親)が王子を怒りのあまり突き落としたのかもしれないし、あるいは、拒否した王子が自ら塔の上から飛び降りたのかもしれない。

若さ(女性としてのセクシャリティ)は、もはや親の世代にはなくて、娘の世代に交代している。
今まで一心同体だと思っていた娘が、実は自分とは別の一個の個体として存在していて、セクシャリティはそこに移動している。

なんだか、この前にも「嫉妬」の話が出てきたような気がしますが、ここにも嫉妬の課題が隠されているような気がするのです。
ラプンツェル、「青々とした菜」という記述があります。原作(たぶんドイツ語だと思いますが)ではどんな表現になっているのか
わからないけれど、青と緑って、ほとんど表現上ほとんど区別がないから、生き生きした「緑」の菜、です。

嫉妬の炎によって塔を追い出されたラプンツェルが追いやられた場所が砂漠です。

じゃあ、砂漠って何?
というところで、長くなっちゃったので、つづく・・・・
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by sound-resonance | 2015-01-08 21:34 | 音・色あれこれ | Comments(0)