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紫外線の見える人

私たち人間が、見ている世界の色は、赤から紫までのスペクトルの中のグラデーションです。眼球の中に、それぞれ、「赤」「緑色」「青」を感知する3種類の「すい体」という組織があって、その組み合わせで、赤〜紫までの「色」が「見える」わけです。3原色の仕組みは、テレビのブラウン管の仕組みと同じですね。

普通の人は、「赤外線」や「紫外線」は「色」として感知することができません。でも、中には、紫外線を色として感知できる人がいるみたいですね。「赤」「緑」「青」の他に「黄色」を感知するセンサー(すい体)を持つ「四色型色覚」の方がいるのだとか。そういう人は、「三色型色覚」の人よりも、はるかに「カラフル」な世界を生きていて、例えば、「三色型色覚」の人にとっては、グレーのグラデーションくらいにしか見えないお月様も、ぐっとカラフルに見えるのだとか。遺伝子の関係で、四色型色覚を持つのは主に女性で、男性にはほとんどいないんだそうですが、四色型色覚の方々は、(紫外線による)女性のお肌のしみやなんかも、ばっちり見えてしまったりとかするんでしょうか。もしそうだとしたら、女性にとっては、男性に四色型色覚がいないっていうのは、朗報かもしれませんね(笑)

私たちは、普段自分が見ている世界が「普通の世界」、「みんなが同じように見ている世界」だと思いがち。でも、普段私たちが「色」として感知しているのは、光の中の「見ることのできる(可視)光線だけで、「見えていない」光も満ちあふれているんですね。ごく少数といえども、四色型色覚の人の見ている世界は、三色型色覚の人とは随分違ったものでしょう。紫外線の見える人は、ごくまれにしかいないけど、紫外線が見えて当たり前、みたいな、昆虫や動物もいたりなんかするんですね。

見えてなくても、ある、そんなものも、たくさんあるのかもしれませんよ。

by sound-resonance | 2015-11-03 21:56 | 音・色あれこれ