県の石
その辺りのお話は、また機会があれば詳しく書くことにしますが、その資料館のお隣に、民俗資料館みたいなものがあって、展示物自体は、昔使っていた、トウミだとか脱穀機だとかの農機具とか、馬屋付きの民家の再現だとか、特段そこに行かなければ見れないというものでもない、地元の小学生が「昔の人の生活」の勉強のために学校から連れ立ってくるには良さげな、でも、実際人が使っていたものが展示されているが故の独特な怖さがある感じの展示物だったんですが(特に木製の「入れ歯」が怖かった・・・(笑))、そこで、ちょっと透音的に面白いものを発見しました。
それは、石。
まあ、そういった民俗資料館的な場所に、その土地で取れる鉱物がごろんと展示されている風景というのは、わりとありがちではあるんですが(去年モンゴルに行った時も、同じように石が展示されていて万国共通であるな、と思ったものですが(笑))、そこに、48都道府県のすべてに「県の石」というのが指定されているのだということが書かれてあって、びっくりしました。
「県の石」・・・・なんて地味な・・・(笑)
「日本地質学会」が定めているものだそうです。
都道府県のそれぞれに「県の岩石」、「県の鉱物」、「県の化石」が指定されています。
ちなみに、私がそれを知った長野県は、県の岩石が「黒曜石」、県の鉱物が「ざくろ石(ガーネット)」、県の化石が「ナウマン象」だそうで、それぞれの物が展示されていました。
ざざっと、全都道府県をチェックしてみると、なかなかに興味深いです。ちなみに、古代の遺跡から出てくる勾玉やなんかの材料になる翡翠は、新潟県の石に指定されています。新潟県の鉱物は「金」。翡翠と金。なんだか、とてつもなくリッチっぽい・・・・(笑)
ざくろ石(ガーネット)ということでいうと、奈良県にも有名なレインボーガーネットがありますよな、と思ったら、ちゃんと「県の鉱物」に指定されていました。ただし、主要産地としては「二上山」となっていて、レインボーガーネットの採れる天川村にはなっていませんでした。ふーん、(もちろん「レインボー」ではないでしょうが)ガーネットって、二上山でも採れるのね・・・
全都道府県に、岩石、鉱物、化石を指定するのって、大変だっただろう、中には、地味すぎて、特徴のない県もあるだろうに、と思ったんですが、そこはもう、頑張って!?ちゃんと全都道府県にあてはめてあります。
面白いな、と思ったのは、東京都。
県の石は「無人岩」、県の鉱物は「単斜エンスタタイト」となっていて、なんじゃそりゃ?って感じなんですが、その主要産地が「小笠原諸島」!
そう!小笠原諸島は東京なのです!
以前、小笠原に潜りに行った時に、そっかあ、ここも東京なんだ〜とびっくりしたことがあったけれど、さすが、小笠原。東京都としてのいい仕事してますね(笑)ちなみに県の化石は「トウキョウホタテ(特定の産地なし)」、だそうです。
こんな指定しちゃったら、どこに何が埋まってるか、わかっちゃうじゃん、とも思うんですが、そういう邪念を持つ人はそうそうはいないのかな。私は、俄然二上山をマークし始めましたよ・・・・(笑)
by sound-resonance | 2016-10-09 22:09 | 音・色あれこれ