魔女の呪文

先日、ルイ14世を取り巻く3人の女性について、取り上げました。その時に出てきたモンステパン公爵夫人は、王の寵愛を一身にとどめておくために、ラ・ヴォアザンという魔女の元に過い、黒ミサにも参加していたのだそうです。彼女の次に王の寵愛を受けたフォンタンジュ嬢が若くして急死した時、モンステパン公爵夫人が毒殺したのだ、という噂が流れたのだとか。1967年の黒ミサ事件で、ラ・ヴォアザンが逮捕され、多くの貴族階級が彼女の顧客であったことが明らかになります。ラ・ヴォアザン自身は口を割らず火あぶりの刑に処せられたそうですが、ついに、モンステパン夫人が黒ミサに参加しており、フォンタジュ嬢だけでなく、王自身も毒殺しようと計画していたとの証言まで出てきてしまいます。さすがに王の寵姫であったモンステパン夫人を裁くことはできず、黒ミサをめぐる捜査・裁判はそこで打ち切りとなりますが、王の心はモンステパン夫人から急速に離れ、夫人はかつての権勢を失っていったのでした。

黒ミサ、元々は熱狂と陶酔のお祭りとして地方で繰り広げられていたバッカスのお祭りが都会に入ってきて、カソリック教会に反発するものとして貴族階級や知識階級が盛んに行っていたもののようです。
敬虔なカソリック信者であるマントノン夫人と結婚するまでは、ルイ14世はカソリック擁護というよりも、どちらかというとフランス教会自立主義を擁護していたようですが、宮廷には数多くの儀式、儀礼を持ち込み、貴族達をがんじがらめにしていたのだそうです。そんながんじがらめの窮屈さの反動として、黒ミサが流行したんじゃないかな、なんて想像してみたりもするのです。

この時代の(都会の)魔女は、堕胎、媚薬、毒薬づくりを主な業務にしていたようですが、呪文によって人を呪っていたりもしたんでしょうか。相手を思いのママに操れる呪文、操れるようになりたいわ〜なんていう人もいるかもしれませんが、「呪文」というのは実は案外誰でも使えるものだったりするような気がします。
例えば、何の気ない誰かの一言でショックを受けたり、傷ついたりしたという経験を持つ方は多いのではないでしょうか。その言葉が心に突き刺さっていやあな感じに残り、肯定的にとらえていたものが急に否定的に見えてきたり、後々までじわーっと影響力を残す言葉ってありますよね。こういうのも「呪文」の一種だな、と思います。

もちろんその人のことを思って愛情から出る厳しい言葉というのもあるでしょうが、それとは別に無自覚なまま発せられる「呪文」というのは多いもので、こういう呪文を発する無自覚な魔女が、自覚的な魔女よりもたちが悪かったりします。
私も最近やられました(笑)詳しくは書きませんが、ものすごくお気に入りだったアイテムがその魔女の呪文で気持ちの悪いアイテムに変身しちゃいました・・・で、ああ、こういうのが呪文っていうんだな、と思った次第。ま、今は呪文から脱却しましたがね。

そういった「魔女」からの呪文の束縛から逃れる方法、それは自信を持つこと、それしかないような気がします。自分の「見立て」を信じること、自分のファンタジーを信じること、そうやって魔女の呪文を乗り切っていきましょうね。
それから、呪文をかけられたことを恨んで、呪文を返そうとしないこと!呪文はほおっておいても自然と発した人に帰って行きますよ。

今日は新月です。4時44分に双子座の位置で新月に入っております。喜びにあふれた言葉で、自分に魔法をかけるのにぴったりの日ですよ!無自覚な魔女に会っても大丈夫!でも、間違っても自分が人に呪文をかけないようにね。自覚的に、思いやりを持って、いきましょうね。


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by sound-resonance | 2017-05-26 22:23 | 音・色あれこれ | Comments(0)