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サイレント・ネイビー

伊東乾さんの「さよなら、サイレント・ネイビー〜地下鉄に乗った同級生〜」という本を読みました。
著者の伊東乾さんは、理系出身の作曲家ということで、その辺りから興味を持って読み始めたんですが、この本では、著者の東大時代の同級生で親友である、豊田亨氏を通して、オウム真理教の一連の事件について書かれています。

内容については、興味のある方は直接読んでいただきたいのですが、オウムの事件というのが、「頭良すぎて、現実を直視できなかった一部のエリート」が起こした特殊な事件ではなく、マインドコントロールは、誰にでも起こりうることかもしれないことだったということ、そして、豊田氏が、オウムの事件を起こさざるをえなかったのは、拉致によるものであるということが書かれています。

私が、衝撃だったのは、東大では卒論を書かないということと、豊田氏が、修士論文は、過去の先陣の実績をまとめるレビューしか書かせてもらえなかったということ。すべての東大がそうではなくて、物理学科がそう、ということかもしれませんが、頭脳流出の理由って、その辺りにも理由があるのではないかと思いました。
卒論がない、大学生にとっては楽かもしれず、ラッキーととらえる人もいるかもしれませんが、なぜ卒論を書かせないかというと、司書が図書館で管理するのが大変だから。これは、教授が言ったことで、司書さん自身が言っていることではないみたいですが、なんだか、学生が「自分の頭で考えること」を大切にされていないなあ、と強く思いました。私の出た大学は、東大には及びもしないこじんまりした大学でしたが、歴代の卒業生の卒業論文がきちんと保管されていて、そのプレッシャー・恥ずかしさに「図書館に、火、つけたい・・・」なんて学生どうしで言い合っていたものですが(笑)、先陣達の卒論をいつでも読める環境がありました。確かに学部生レベルの書く卒論に、未来に残すべき偉大な産物が生まれてくることはほとんどないかもしれませんが、そこには、「自分で考える、考えてみる」ということに対するリスペクト、みたいなものがあったような気がします。学生のうちに、考えては、失敗し、考えては失敗し、という経験をふんでおかないと、本当のオリジナリティって生まれてこないんではないでしょうか。

そして、本の中では、起きてしまったことを「忘れ去る」のではなく、検証する、そのためには、失敗した人が証言することの大切さが説かれています。

黙って、任務を遂行し、失敗しても言い訳をせず黙って責任を取ることを潔しとする海軍の美意識を「サイレント・ネイビー」というそうです。

犯罪者としての豊田亨の世の中的なイメージは、黙って何も語らない、反省がみじんもみられない、みたいなものらしいですが、彼が黙して語らないのは、むしろ「サイレント・ネイビー」の精神なのだ、と著者は言います。そして、そこから、抜け出て、話してくれ、後進のために、と著者は、豊田に働きかけます。そうやって、著者とのやりとりの中で、この本は生まれてきたのです。

なんとなく気になって、豊田亨氏のホロスコープを調べてみました。ネットで検索したところによると、彼は1968年1月23日生まれ。
生まれた時間が不明なので、月の度数についてはわからないですが、他の天体に関してはある程度のことはわかります。
太陽は、水瓶座の3度。サビアンシンボルを調べてみて、ちょっとびっくりしました。
水瓶座の3度のサビアンシンボルは「海軍からの脱走兵」・・・・・・・シンボル的な意味としては、規律、共感を強いられる団体から抜け出す、同調しない、といった意味があって、それが、乙女座の木星と、150度のアスペクトを作っています。

うーん・・・・・著者の伊東乾さんが、占星術に明るいとは思えないんですが、「サイレント・ネイビー(沈黙の海軍)」という言葉を使われた偶然性に驚きます。
これを「だから社会から逸脱してあんな犯罪を犯しちゃったんだ」と単純に読んでしまうと間違うと思います。「突出の仕方」の方向が変わっていれば、彼は、有能な技術者になれたのではないか、と思います。

突出の場所であった「東大」で「規律」を強いられた時に、彼は、違う「突出先」を探したのではないでしょうか。自分にとって、光の射す場所を探した時、そこに「オウム」があったのではないでしょうか。今は、決別していたとしても、彼と教祖との「蜜月」はかつては確実にあったのだと思います。

水星は水瓶座の19度で、アスペクトを持っていません。水瓶座の19度のサビアンシンボルは「消し止められた山火事」。その前のシンボルは、「仮面をはがされた男」ですが、教団の秘密は、全貌はまだまだ見えないまでも、彼と彼の親友を通じてベールを一部はがされました。私たちは、先入観を捨てて、ありのままを受け取り、何が手薄だったのかを確認する必要があるのではないでしょうか。

「さよなら、サイレント・ネイビー〜地下鉄に乗った同級生〜」伊東乾 2006(集英社)
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by sound-resonance | 2016-02-28 21:05 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

ちゅうりっぷ

お花屋さんの前を通りかかったら、店頭にチューリップの花が出ていました。
寒い、寒いといいながら、3月は目の前に。
春は、すぐそこ。


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by sound-resonance | 2016-02-26 21:48 | 音・色あれこれ | Comments(0)

虹の色とはるばる来たぜ函館!

唐突ですが、「虹」の色って何色ですか?って聞かれたら、なんと答えますか?
大抵の方が「7色」って答えるんじゃないか、と思います。
「♪赤に橙、黄に緑、青に藍に紫よ〜♪」みたいな歌もありますね。
先日、日常生活の中に星占いでいうところのパーソナルな天体の数「7」が隠れている、という話をしましたが、ここにも「7」という数字がありますね。

でも、日本において、虹の色数が「7」になったのは、実は歴史が浅くて、江戸時代には虹の色数は「5」だったんだそうです。
面白いな、と思うのは、日本の伝統的な音階が、虹の色と同じ「5」つでできていること。
ファとシがないいわゆる「ヨナ抜き音階」で、ド、レ、ミ、ソ、ラ、(ド)の5つの音で、できています。
「ヨナ抜き音階」というと、私は、いつも「函館の女(by北島三郎)」を思い出してしまいます。
「♪は〜るばる、来たぜ、は〜こだ〜て〜♪」ってやつですね。このメロディって、ピアノの黒鍵盤だけで弾けちゃう典型的なヨナ抜き音階の曲ですが、日本の民謡や演歌なんかは、ヨナ抜き音階でできていることが多いですね。
(ちなみに、私、今日の今日まで、「函館の女」って「は〜るばる、来たで、函館〜♪」だと思ってました、「来たで」じゃなくて「来たぜ」なんですね・・・・関西人のミステイクです・・・(笑))

私は、小さい頃にヤマハの音楽教室で音楽に出会ってしまったので、西洋の7音の音階が「当たり前」みたいな感覚を刷り込まれてしまっていたんですが、
大人になって色々な音楽を聴くようになって、「7音階」は世界中にあまたある様々な音階のひとつでしかないんだな、ということを痛感しています。世界の色んな音楽を聴いて、頭をやわらかくすることも、時には必要ですね。


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by sound-resonance | 2016-02-24 21:30 | 音・色あれこれ | Comments(0)

乙女座の満月

明日2月23日は、満月。3時20分に乙女座の位置で満月を迎えます。
太陽魚座、月乙女座の組み合わせ。
なんとなく、内観に向いていそうな日ですね。
自分の安心できる場所から、遠い世界に想いをはせてみましょう。
自分の中の矛盾した部分を通り抜けると、なんだか、無意識の中に新たな発見がありそう。

インフルエンザが大流行しているようですが、ゆったりお風呂に入って菌を落として。たっぷり睡眠を取って、ご自愛くださいね。
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by sound-resonance | 2016-02-22 22:22 | 星読み | Comments(0)

7と12

星占いを習っていると、改めて、サウンドレゾナンスというのか、音楽との共通点を発見したりなんかします。
音楽といっても、東洋の音楽(音感覚)と西洋の音楽は随分違っているので、西洋の音楽の方ですね。

例えば7と12という数字。

西洋占星術は、太陽が1年をかけて一周する黄道上を12等分して、そこに存在する12の星座がそれぞれ30度ずつの部屋を管轄(支配)するという世界観です。一時期、黄道上には「へびづかい座」もあるじゃないか!ということで、「13星座占い」なるものが提唱されたりもしましたが、定着するところまで至らなかったのは、「12」という数字がこの世界観には重要だからだな、という気がします。

この「12」という数字は、どこから出てくるか、というと、太陽が黄道を一周する間に満月と新月が(ほぼ)12回繰り返されるから。現在採用されている太陽暦(グレゴリオ暦)では、若干ズレが生じてきますが、太陰暦は、月の満ち欠けを元に1ヶ月が決められていて、満月と新月が12回繰り返されると、太陽が元の位置に戻ってくる、春分点をスタート地点だとすると、春から夏、秋、冬を経て、もう一度春に戻り、「1年」という時間が経過します。「太陽」と「月」は、占星術の中でも特別な位置を占める天体ですが、私たちは、太陽と月の「動き」から、時間を感じているんですね。
伝統的な西洋占星術は、天道説の時代に確立されたもので、「地球の周りを太陽が一周する」という表現をするので、そこをとらえて、迷信だ、科学的でない、みたいな言い方をされることもありますが、本当は地球が太陽系の惑星のひとつであって、地球の方が太陽の周りを回っているのだということがわかっている今でも、地球上から見れば、あくまでも太陽が地球の周りを一周しているように「みえる」わけで、その「見え方」を利用して、人間は普段暦を感じているわけです。

さてさて、では、「7」という数字はどこからくるのか。
現在では、占星術で扱う天体は、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天皇星、海王星、冥王星の10個の天体を扱いますが、発祥当時は、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星の7つの天体のみを扱っていました。これらの7つの天体は、肉眼でも目視できる天体であり、天王星、海王星、冥王星の3つの天体はまだ発見されていなかったのです。今でも、10個の天体を扱ってはいるものの、太陽から土星までの7つの天体が、パーソナルな部分を担っている天体で、天王星、海王星、冥王星の3つの天体は、土星より向こうの天体、「トランスサタニアン」として、個人よりも、世代、時代的な物事を表現している天体とされています。

この7という数字は、占星術の中だけではなく、日常生活の中にもちょくちょく出てきます。
例えば、曜日。1週間を7日ととらえる感覚は、現代の私たちにはほとんど疑問なく浸透していますが、実のところをいうと、日本においては、江戸時代までは、曜日というものを使う習慣はなく、明治維新後、日本が西洋化を目指した一環で、太陰暦から太陽暦に暦が変わったところから導入されたものなんだそうです。

ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ(、ド)という一オクターブの中の7つの音も、7つの天体から来ていると考えると妙に納得がいきます。ピアノなんかの鍵盤でいくと、一オクターブの中に、ドレミファソラシの白鍵盤が7つ、半音の黒鍵盤が5つで、合計12個の「音」が設定されていて、7と12が隠れていますね。

古代の人達が、夜空を眺めながら天球に思いをはせ、作り出した理論が、現代の日常生活にも、息づいているのです。
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by sound-resonance | 2016-02-20 20:20 | 星読み | Comments(0)

空蝶ネックレス

蝶のパーツを使ったネックレス。空色のパールを使ってみました。
まだまだ寒い今日この頃、胸元だけでも、少しずつ春を意識してみようかな。

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by sound-resonance | 2016-02-17 20:27 | オルゴナイト | Comments(0)

北川さんとDAIGOさん

普段テレビを見ないので、芸能人、芸能情報にとんとうとい私。なんですが、占星術の知識を深めるには、芸能人をサンプルにするのがいいですよ、という先生のアドバイスで、たまには芸能情報にも目を向けなきゃならないのかのぉ・・・、と思っていたところ、女優の北川景子さんが、関西(神戸)出身で、学生時代に通っていた学校がご近所だということをひょんなきっかけで知り、全く知らない人ではあるんですが(笑)にわかに興味がわきまして、星読み的にちょっと注目してみることに。

生まれた時間はわかんないですが、ウィキペディアによると、生年月日は1986年8月22日。太陽星座は獅子座ですね。水星も獅子座で、なんだか、もう、いかにも女優に向いてます、みたいな星の配置です。自分を表現することをとても派手な感じにできるというか、自分ではそんなつもりはなくても、気づいたら自分が中心で話が進んでいた、みたいなそんな感じがあります。野心的な部分がありつつ、獅子座の水星の角度のおかげで、ちょっと抜け感、リラックス感があって、「え?北川景子って、あんなに美人なのに、けっこう面白いやん」みたいな親しみやすさも感じさせて、ギラギラしすぎないところが「なりたい顔一位」みたいな人気の秘密、なんでしょうか。

で、つい最近ご結婚されたみたいですね。お相手はDAIGOさん。生年月日は、1978年4月8日。こちらは、太陽、月、水星がおひつじ座。こう・・・・大人になっても、生まれたての赤ちゃんみたいな可愛らしさがあって、思いつきでモノを言ってる感じがありつつ、不思議に下品な感じ、雑な感じにならないのは、土星や海王星のアスペクトによるものなんでしょうか。家族や気の置けない仲間を大切にして、その人達を守るという場面で、やる気スイッチが入るような、そんな優しさもお持ちのよう。ただし、男性としての自信、みたいなものはあんまりないのかも・・・みたいな感じです。

お二人とも、生まれた時間がわからないんで、ざっくり相性を見てみると、もしも、北川さんが、夜の遅い時間の生まれであれば、月がおひつじ座に入ってくるので、DAIGOさんの太陽・月と同じ牡羊座ということで、「奥さん」としての相性はばっちりですね。でも、このカップル、北川さんは、奥さん業に徹するよりも、女優さんを続けた方がうまくいきそうな感じ。北川さんの獅子座の太陽にDAIGOさんの木星と、土星がいい感じでアスペクトを作っているので、女優としての彼女の才能を伸ばし、よきアドバイザーになる、みたいな感じがありそうです。

で、面白いな、と思ったのが、北川さんの金星と、DAIGOさんの冥王星がコンジャンクション、北川さんの冥王星と、DAIGOさんの金星が、オポジットになっているということ。冥王星と金星のアスペクト・・・・・・つい最近、ゲス乙女の川谷さんで、出てきましたな・・・これは、もう、異性としてお互いに意識しますよね、きっとね、みたいな感じ。なんだか、劇的な出会いでしたっ!みたいな感じですね。
なにはともあれ、おめでとうございます。末永くお幸せに♪
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by sound-resonance | 2016-02-15 20:49 | 星読み | Comments(0)

チョコと女子力

このところ立て続けに、周囲の女性から、手作りのお菓子をいただいた私。なんだ?なんだ!?にわかにお菓子づくりブーム到来か!?と思いきや、世の中は、バレンタインシーズンまっただ中なんですね〜。バレンタインといっても、女子に愛を告白されたわけではなくて(笑)、日頃お世話になっているので、という名目のお菓子の支給(そんなにお世話してないのに、恐縮ではありますが(汗))、私の子どもの頃(というか、甘酸っぱい思春期から若かりし頃)は、女子から男子への「本命チョコ」が主役のバレンタインでしたが、じょじょに「義理チョコ」なるものが登場し、最近は、友達に送る「友チョコ」、自分で自分に送る「自己チョコ」等々バリエーションが広がっているようで、日頃の感謝を伝えるという意味では、欧米の風習の方により近づいてきているようです。欧米では、相手に送るのはチョコに限定されているわけではなくて、花束とか、カードとか、いろんな贈り物がされるようで、「チョコレート」を送るというのは、日本の独自の文化みたいですね。

私は、チョコレートが大好きなので、「バレンタイン=チョコ」という習慣はどうなんだ?とは思いつつ、バレンタインの時期に、手に入るチョコレートのバリエーションが広がること自体は歓迎で、自分で作るにしても、購入するにしても、自分が食べてみたい、という基準で、作ったり贈ったりしていましたが、今年はそんなバレンタインそのものを忘れ去っておりました・・・・そこにやってきた手作りお菓子。「日頃お世話になっているので・・・」とか言って周囲の人達に、手作りのお菓子を配る女子・・・・・・・何、何なの?その女子力の高さ・・・・・・いかん、いかん、私も、ちょっとお菓子づくりなぞして、女子力を上げてみようかしら・・・・(笑)

でも、最近は、男子が、女子にチョコを贈る「逆チョコ」なるものもあるそうですね!!!愛が成就するかは謎ですが、チョコ好きの透音に、チョコを差し出すと、喜ぶこと請け合いですよ!!(笑)来たれ、逆チョコ!!とか、言ってるから、女子力が上がらないんだよね、とほほほほ・・・・(笑)

それにしても、バレンタインにチョコをもらったら、ホワイトデー3倍返しの習慣は、まだ生きているのかしら・・・・手作りものをもらって、戦々恐々とする男子の気持ちがほんのりわかった気もする、今年のバレンタインでございました(笑)
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by sound-resonance | 2016-02-13 18:00 | 音・色あれこれ | Comments(0)

着信音の想い出

ずっと忘れていたんですが、ふとした瞬間に思い出した着メロのお話。携帯電話、スマートフォンの着信音(着メロ)、相手によって着信音(着メロ)をひとつひとつ変えている人もいたりしますね。普段はマナーモードにしているので、携帯電話の着信音を聞いて電話にでるということがほとんどないんですが、私も、いくつか着信音を使い分けていたりなんかはします。
ある日、当時働いていた職場で、突如鳴り出した着メロ、その音を聞いた私、仕事中だというのに、椅子から飛び上がりそうになり、思わず自分の携帯をチェック。しかし、自分の携帯が鳴っている様子はなし。隣の人の携帯が鳴っていたんでした。着メロに気づいたその方が電話に出て、着メロの音は消えましたが、しばらく、私の心臓はばくばく、落ち着くまでに時間がかかり、仕事が手につかないほどでした・・・・。

どうして私がそこまで動揺したかというと、その時鳴り響いた着メロが、私が、別れたばかりの彼氏からの電話に設定していた着メロと同じだったから。もう、会いたくない、電話もかかってきてほしくない、んですが、かかってきたらかかってきたで、取らずにはおられないような、まだ傷が生々しすぎる時期に、職場で、その着メロを聞くのは、当時の私にとっては、相当につらい出来事でした。
そもそも、職場で携帯電話をマナーモードにせずにいるのは、それこそ、マナー違反だと思うのですが、その方が年上の方だったこともあり、注意もできず、ましてや、着信音を変えてくれとは、とても言えずにいたんですが、その後も何回かその方の携帯電話のその着メロは、鳴り続け、その度に、私、心臓の縮み上がるような思いをしたのでした・・・・・・・。

音楽は、時間と密接な関係のある芸術で、それゆえに密接に想い出と結びつきやすいものだと思います。もちろん、絵画などの視覚に訴える芸術も、想い出と結びつきますが、音って、その音を聞いた瞬間に、ある「過去の時間」に身体ごと運んでしまうような、そんなところがあるような気がします。その着メロって、私が勝手に適当に彼からの電話の着信音に設定したもので、彼との想い出の曲っていうわけでもなんでもなかったんですが、その当時の私にとっては、彼その人と切っても切れない曲で、その曲を聴くと、自動的に彼のことを思い出さずにはおられないものだったんでした・・・・。

長い年月が経過し、今その曲を聴いても、当時ほどの劇的な身体的反応はしないですむと思うのですが、音(音楽)って、その時の想い出の内容によって、毒にも薬にもなっちゃいますね・・・・・いい想い出の時間に戻れるような音楽を、たくさんため込みたいものです・・・・・

そして、その方には何の罪もないんですが(いや、マナーモードにはしておくべきだったかもな)、人から迷惑をかけられどうしだと、愚痴を言いがちな時は特に、どんなに気をつけていても、全然知らないところで、人の心臓を縮み上がらせているかもしれないっていうこと、ちょっと頭の片隅に置いておいた方がいいかもしれないですね。
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by sound-resonance | 2016-02-11 20:21 | 音・色あれこれ | Comments(0)

一音成仏

尺八にまつわる言葉に「一音成仏」という言葉があるのだそうです。

一音成仏・・・・一音で仏になる、または仏にするということ。尺八で奏でる一つの音で、悟りの境地に至ること。

尺八は、元々は中国(唐)から雅楽の楽器として日本に伝来しましたが、鎌倉時代〜江戸時代にかけて日本独自の発展をし、日本の楽器になりました。

特に、関ヶ原の合戦後、職にあぶれた武士達が大量に浪人となった際、普化宗という宗派を成立させ、武士であり、なおかつ僧でもあるという立場を作り上げました。虚無僧と呼ばれる彼らは、托鉢で、食を得ながら、全国を自由に往来したのです。
彼らは、「法具」として尺八を持ち歩き、奏でました。尺八を吹くということは、虚無僧にとっては、座禅を組んだり、読経するのと同じく修行の一環だったのです。
普化宗は、元々は、唐の普化禅師を開祖とする禅宗の一宗派ですが、尺八が仏教(禅)と深く結びついたのは、この江戸時代からでした。

お能にしても尺八にしても、「武士」が関係しているのが面白いな、と思ったりします。お能も、元々は、五穀豊穣を願って神に奉納した舞が起源ですが、武家の養護の元に芸術として大きく発展しました。武士の時間の感覚って、多分例えば農民、町民の感覚とはちょっと違っていたのではないでしょうか。刹那の感覚、一瞬のうちにすべてをこめるような感覚、「一音成仏」の感覚は、武士ならではの感覚だったのかもしれません。
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by sound-resonance | 2016-02-09 20:36 | 音・色あれこれ | Comments(0)