中止になっちゃった・・・

以前、やなぎみわさんのデコプロジェクト「日輪の翼」について書いたことがありました。台湾から輸入したトレーラーを舞台に「日輪の翼」という劇をして全国を回ろうというプロジェクト。トレーラーに名前を入れてもらえるクラウドファウンディングに私も参加し、「透音」の名前を入れてもらいました!それが2014年の出来事。その当時は、劇の構想だけがあって、脚本も、出演者も何も決まっていませんでした。

そこから、2年たった2016年、いよいよ劇が上演、となったんですが、うまく日程があわず、行けずじまいでまた1年。やっと今日京都で上演される劇を見れると楽しみにしていたのに・・・

なんと台風到来で、上演中止!!

ぼーぜん。

なんで!?なんで、こんな時に台風がくるんだよ〜!!

野外での上演だから、仕方ないよね・・・と自分を納得させつつ、残念でございます・・・

「透音」の名前が入っているところ、自分の目で確認したかったのになああ。

そうそう、トレーラーを維持しながら、全国を上演して回るというのは、けっこうお金がかかる、ということで、再びトレーラーに名前を入れてもらえるクラウドファウンディングを実施中です。私が次の機会に天候に恵まれて劇を見ることができるように、興味のある方はご協力くださいませ(笑)




[PR]

# by sound-resonance | 2017-09-16 16:00 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

ビジュアルを聞く

「夢の家」について一通り書いたので、また金沢の21世紀美術館に戻ります(笑)

21世紀美術館には有料ゾーンと無料ゾーンがあって、無料ゾーンで開催されている展覧会にも面白いものがあります。11月5日までlab.2で開催されている「sight」もそのひとつ。sightとは、超音波情報から空間を把握するイルカやコウモリにヒントを得て、視覚情報を音で認知することができるデバイスです。
a0155838_10080682.jpg
(画像は、美術館HPより引用)

実際に体験してみることができるので、試してみると、確かに身体の向きを変えたり歩いたりすると、耳から聞こえてくる音が変わります。展示室には、立方体や三角柱など、様々なオブジェが置いてあって、どれがどの「音」かまではわからなかったんですが、そのオブジェごとの音が聞こえていたよう。慣れてくると「ここにソファがある」ということが音で認知でき、ソファに座ることができるようになったりもするんだそうです。

ここでの視覚を音にするというのは、モノの形の「音」というよりは、認知者とモノの距離を音情報にして耳から聞くという方が正確な感じみたいでしたが、イルカやコウモリは、人間には見えも聞こえもしない超音波を使って、餌を取ったり仲間とのコミュニケーションを取ったりしていて、超音波が使えるかどうかは別として、人間にもそれができる可能性があるんだそうです。

この研究をされている方々は、1990年代生まれの20代の若い世代の方々。他にも「抑うつの精神状態を音声から推定する技術」とか「超音波を用いた映像制作システム」とか「合成音声を題材としたインスタレーション」とか面白い研究、開発をされています。いろんな研究をしている人がいるのだなあ・・・・音情報も視覚情報も元々は大雑把にいうと波、振動の情報です。目で見ること、耳で聞くことの垣根がなくなった先に、新しい感覚の世界が開かれていくのだとしたら、とても楽しみですね。


[PR]

# by sound-resonance | 2017-09-15 20:06 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

マリーナさんのホロスコープ

新潟にある「夢の家」に宿泊してから、夢の家もさることながら、その作者であるマリーナ・アヴラモヴィッチさんのことににわかに興味がわいた私。私が知らなかっただけで、彼女は世界的なパフォーマンス・アーチストで、かのレディ・ガガも彼女を敬愛しているのだとか。そんな方の作品が、日本の新潟にあるというのもなんだかすごいことですね。私さりげにすごい場所に泊まっちゃったわ・・・・知らないって、怖い・・・(笑)
ま、それはさておき、今日は彼女のホロスコープについてちょっと書いてみたいと思います。

彼女の生年月日は、1946年11月30日。太陽星座でいうと射手座ですね。生まれた時間がわからないので、正確にはいえないですが、月星座としては水瓶座だと思います。

彼女の母親は軍人だと以前書きましたが、彼女にとっての母親とは、守り育てる母というよりは、同志、横並びのフラットな関係だったかもしれませんね。武器を含め、メカニックなものにも、小さい頃から慣れ親しんだ環境だったかもしれません。個性的でありたい、人とは違う存在でありたいという気持ちが強い、自立的な子どもだったのではないでしょうか。

特徴的だな、と思うのは、獅子座の冥王星と土星がコンジャンクションしていること。いろいろな読み方があるとは思いますが、こう、極端に自己表現に厳格である様子、極端に厳格な人物の強い影響、みたいなものを感じます。それが、射手座の太陽、火星と60度(トライン)の角度を取っています。ここで彼女が持つ圧倒的な宗教的背景を読み取ることができるような気がするのです。

夢の家で過ごすためには、厳格な儀式があり、宿泊者はそれに従わなければなりません。それを窮屈だと思う人も多いらしく、例えば火気厳禁とかお風呂では石けん類を使わないとか最低限の「絶対守るべきこと」以外は「守っても守らなくてもいい」というところまで緩やかになっているようです。でも、作家本人の意図としては、「そうあるべきこと」であって、その儀式にのっとることで、生活すること、生きることが際立ってくる、みたいな感じがあるのではないか、と思ってみたりもします。

次に特徴的だな、と思うのは、さそり座の木星、金星、水星がコンジャンクションしていること。深くつながること、深い情感、捨て置かない感じ。なんだろう・・・信頼を勝ち取るのに、時間がかかるけど、いったんつながれば一生面倒を見てもらえそうなそんな感じです。ただ、嫉妬も激しそうではありますが・・・(笑)

夢の家のインストラクションの部屋、最初に家についての説明を受ける部屋の机の上には、24個の水の入ったガラスのコップが置かれています。
a0155838_14150227.jpg
これは、この家が「24間」ありますよ、ということを表しているんですが、同時にこの土地が昔から水に恵まれ、水を大切にしてきたことをも表現しているのです。夢の家がある「上湯」地域は温泉(源泉)の上に位置し、つい最近まで水道が通っていなかったんだそうです。人々はわき水で暮らしていたんだそうで、水道の通った今でも、家庭ではわき水を利用しているのだとか。

マリーナさんは、上湯地域の「水」との関わりに深く感銘を受け、この場所に「夢の家」を作ることを決めたのだそうです。
ちなみに上湯地域下方にある「松之山温泉」は、地殻の隆起運動によって閉じ込められた千に百万年前の海水がマグマによって温められ、地層の断裂から一気に湧出る「ジオプレッシャー型温泉」といわれていて、そのような形の温泉は日本ではとても珍しいのだそうです。

その地底に眠っていた古代の海水がわき出してきた感じも、地下に豊かに水が眠っている感じもなんだかさそり座っぽい(笑)彼女が深い感動をこの地に感じたのでしょうね。

その木星、水星、金星のさそり座が、獅子座の土星、冥王星、水瓶座の月と、それぞれ90度(スクエア)の角度を取っています。
彼女の深い情感は、なかなか素直に外に出す、表に見せることが難しい、どうしても、自分の感情よりも、人との公平さを優先、あるいは、人に対しては強がってしまうようなところがあるのではないかと思います。それでも、彼女が求めているのは、人との深いつながり、1対1の深いコミュニケーションなんですね・・・

彼女の10個の天体の中には、火、風、水の要素がバランスよくありますが、土の要素が1つもありません。彼女が表現方法としてパフォーマンスアートという方法を選んでいることがこの辺りからも見てとれるな、という感じがします。彼女の中には「残す」「維持する」ということに対する興味はほとんどないのです。一瞬一瞬リアルな瞬間だけが本物、彼女にとってはその場その場のパフォーマンスこそがアートの形なのです。

そう思えば、彼女が第1回目の「大地の芸術祭」に参加したというのは、彼女の経歴にとってとても異質なことのようにも思えます。

彼女は書いています。

「プロジェクトは『大地の芸術祭』のためにつくられた。だが、本当に信じられないことが起こったのだ。『夢の家』の集落の住民たちが、その家を自分たちのものとして受け入れ、その世話をし続け、『夢の家』が彼らのコミュニティの一部となったのである。作品がアートというコンテクストから出て、現実の生活に入っていったのは、私にとって初めてのことだった。」

上湯の人たちにとって、マリーナさんはまさに客人、遠くからやってきた「稀人(まれびと)」でした。彼女は、住民に彼女のコンセプトを説明し、夢の家を作りました。そして、彼女は去りましたが、彼女が持たない「地」の部分を上湯の住民達が補う形で、夢の家は今もコミュニティの一部として、夢を見るためにやってきた旅人、あらたな「稀人(まれびと)」達を受け入れているのです。


[PR]

# by sound-resonance | 2017-09-13 20:11 | 星読み | Comments(0)

マリーナさんのこと

9月に入ってから数回にわたって「夢の家」について書いてきましたが、実は、夢の家に興味を持ったのは、赤、青、緑、紫の4つの色の夢の部屋という色彩からであって、作者のマリーナ・アブラモヴィッチさんのことは、何も知らかなかったし、正直そんなに興味がなかったんですが(スマン)、夢の家のメイキングDVDを見ていて、地元の方が「最初は怖い人だと思っていたけど、会ってみたらすごく優しい人だった」みたいな感想を述べられているのを見て、どうして「怖かった」んだろう?と妙にひっかかって、ちょっと調べてみると、パフォーマンス・アーチストとしてとても有名な方のようですね。
旧ユーゴスラビア(現セルビア)出身のアーチストで、自分のことを「パフォーマンス・アートの祖母」と称しているのだそうです。

彼女のアートの特徴として「自らの身体に暴力を与える」とあります。ろうそくで熱せられたベッドの上に横たわり、ひたすら熱さに耐える、とか、ガラスに自分の身体をひたすら押し付ける、とか、広げた指の間にリズムに合わせてナイフを突き立てていく(手元が狂うと、自分の指にナイフが刺さることになる)とか、自分のお腹にナイフで星形に傷をつける、とか確かに過激で痛々しいパファーマンスが多いです。

自らの肉体を極限まで追い込み、そこに見えてくる精神世界を探求する、簡単に言えばそういうことになっちゃうのかもしれませんが、彼女が女性であり、女性である自分の身体を自ら傷つけるというパフォーマンスに至った背景に、何か厳格な宗教的背景や生育史があるのではないか、と思い調べてみると、祖父の兄弟がセルビア正教会の総主教であり、母が軍人という家庭に生まれ育った方のようです。

おそらく、小さい頃は厳格な家庭環境だったのではないかと推測されます。軍人としての母はまさに戦う母親。個人的な「家庭」よりも社会的正義を優先する、そんなストイックな母親を幼少期には尊敬しつつも、子どもから大人になるにつれ、彼女が「女性」として成長するにつれて、自分の女性らしい身体を含め、女性性に対する抑圧や置き去りになった感じ、持て余す感じ、葛藤を感じ始めたのではないかと想像してみたりするのです。

そういった辺り、ふとニキ・ド・サンファルのことを思い出しました。ニキは自分の抑圧された女性性を肩代わりするオブジェをライフルで射撃するという過激なパフォーマンスで、自らの女性性の解放を目指しました。彼女自身も厳格なカソリックの家庭に育ったといいます。暴力を外側のオブジェに向けるのか、自分の身体そのものに向けるのかの違いはありますが、暴力的なパフォーマンスによって極限の状態に追い込むことでしか、彼女達の女性性は解放できなかったのではないか、と思います。

夢の家にも、彼女の作品集が多数置かれていて、自由に閲覧できるんですが、マリーナさん、けっこう血だらけになってます。当人に会う前にこの作品集を見たら、そりゃあ「怖い」わな。納得。

彼女は、アーチスト、パフォーマーなので、もちろん自分を表現する強さを持った方だと思うんですが、一方でとても献身的な面も持っている方だと思います。彼女の名を一躍有名にしたパフォーマンスが1974年にナポリで実施された「リズム0」というもので、これは、6時間の間彼女が観客に自らの身体を差し出すというものだったのだそうです。傍らには彼女に快楽、あるいは苦痛を与えるであろう76のアイテムが用意され、そのアイテムをどんな風に使っても自由、彼女は完全なる「オブジェ」と化し、観客がどんなことを自分の身体に施しても抵抗せず、オブジェに徹したのだそうです。

最初は、おだやかな空気の中で実施されていたこのパフォーマンスの様子が急変したのは、一人の観客が彼女の着衣にはさみを入れたところからだったのだそうです。彼女の服は切り裂かれ、肌は傷つけられ、最終的に、銃弾の入ったピストルをこめかみに当てられ、彼女は脅されたのだそうです。彼女の身の危険を感じた別の観客によってこの行為は止められ、2人は彼女の前でケンカになりました。彼女が味わった恐怖はとてつもなく、このパフォーマンスが終わった時には、彼女の髪の毛は一筋白髪になっていたそうですが、それでも彼女は自分からはこのパフォーマンスから逃げ出すことはなかったのです。

私は、このエピソードを聞いて、「マグダラのマリア」という言葉を思い出しました。彼女は神に肉体を捧げたキリストと対の女性なんですね・・・・ここにも、深い宗教的な背景を感じたりもします。

そして、彼女が肉体を含め、彼女の何もかもを差し出して求めているもの、探求しているものは、人と人の間の信頼、絆なのです。
彼女のホロスコープからも興味深いことが見いだせるのですが、これはまたの機会に。


[PR]

# by sound-resonance | 2017-09-11 20:20 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

夢の家に泊まってみた!その4

まだまだ続きます。夢の家の話(笑)今日は、夢の家の色について。

「夢の家」には4つの夢を見るための部屋があって、それぞれ窓に赤、青、緑、紫のガラスがはめこまれ、それぞれの色の光が部屋に差し込むようになっています。
a0155838_13484584.jpga0155838_18100913.jpga0155838_13483630.jpga0155838_13343195.jpg
































基本的には、自分が夜を過ごす部屋と同じ色のパジャマを着ることになっているのですが、赤と紫は部屋の色とパジャマの色があっているように見えるのに、青い部屋には、水色のパジャマ、緑の部屋には、黄色のパジャマが指定されていて、ちょっと不思議に思っていました。
a0155838_13202229.jpg
特に緑の部屋。緑のパジャマじゃなくて、なんで黄色なんだろう?と思ってたんですが、思えば、光の三原色と、色の三原色の違いなんですね・・・

色の三原色は、イエロー、シアン、マゼンタ。光の三原色は、一般的には、赤、青、緑と言われています。赤の部屋、青の部屋、緑の部屋の窓からの光の色と、パジャマの色の組み合わせはそこからきてるんですね~。
まあ、細かいことを言うと、マゼンタっていうと、「赤」というよりは「濃いピンク」だよな~とかあるんですが、ま、そこはおいておいて。

というわけで、赤、青、緑の部屋は、色の3原色(プライマリーカラー)のお部屋。紫の部屋だけが、セカンダリーカラーのお部屋です。カラーワード的にざっくり言うと、赤は肉体、青は精神を表します。赤と青が二分の一ずつ混ざり合ってできた紫は、「錬金術・統合・融合」みたいなキーワードがありますね。「深い癒し」みたいなキーワードも。紫の部屋は肉体と精神のバランスを取るお部屋ともいえるかもしれません。

過去の宿泊者が記した「夢の本」を読んでいると、他の色の部屋に泊まった方の「赤の部屋は、朝起きると赤色に部屋全体が染まっていてうらやましかった」という記述があって、なんとなく共感し、朝目覚めてから赤のお部屋のベッドに横たわって「プチ赤体験」をしてみたりしたんですが、確かに赤い部屋のインパクトは強烈です。

でも、色別に夢の違いがあるかな、と思って、全部を読む時間はなかったんですが、ざっと記録を読んでみましたが、色の違いによる明確な夢の違いは見いだせなかったのです。もう少し詳しく読んでみると、違いも発見できるかもしれませんが、逆に「違いが見当たらない」ことが面白いな、と思いました。

私も、もう少し若い頃、例えばこの「夢の家」がオープンした2000年当時であれば、赤の部屋に泊まっていたかもしれません。もし複数の人数がいたら、「赤がいい!」と主張していたかも(笑)でも、皆既日食の新月直後のタイミングで、理由はわかりませんが、泊まりたかったのが、紫の部屋だったんですな・・・ま、無事に泊まることができてよかった、よかった。


[PR]

# by sound-resonance | 2017-09-09 20:39 | 観る・読む・聴く | Comments(0)