夢の家に泊まってみた!その3

「夢の家」宿泊体験、今日は3回目です。

さて、夢を見るための専用パジャマを着用した後は、いよいよ就寝です。夢を見るためのベッドには、見た夢を記録するための「夢の本」がセットされています。
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冬のパジャマは羽毛入りで、本来的には、布団など使用せずにそのままベッドに横たわるものらしいですが、羽毛なしの夏パジャマで板の上で寝るのはごつごつして痛いので、用意されているマットレスをベッドの中に敷いて寝ました。

夢の家にはエアコンはないんですが、夜は肌寒く、タオルケットが必要なくらいでした。寝苦しい大阪の熱帯夜とは大違いですね。ただ、新潟でも気候はおかしくて、むしむしと寝苦しい夜もあるんだとか。

枕は黒曜石。固い石の枕なので、ホントに寝れるんだろうか、と半信半疑だったんですが、これが意外と寝れるんですな・・・・途中でトイレに起きることもなく、朝まで棺桶的ベッドに横になっていました。断続的にたくさん夢を見たので、浅い眠りではあったんですが、思った以上に寝ていたようで、朝は意外なくらいすっきりとした目覚めで、普段よりも早起きしたくらいです。

ただ、朝を迎えると、見た夢の大半を忘れていました。夢をたくさん見たという記憶だけは残っているだけに、夢の本に書き記すべき夢をすっかり忘れているというのはなんともくやしい感じなんですが、他の方の書き残した夢の記録を読んでいると、夢は見たけど、忘れちゃったという方も多いみたいです。また、夢は見なかったという人も。ま、それはそれでそんなものなんだと思います。

ひとつだけ覚えていたのは、夢の中で、なんだかとても懐かしい人に会ったということ。懐かしいといっても実際には会ったことのない人。どういうこと!?とも思いますが、それまでに全然会ったことがなくても会った瞬間に懐かしい、なんだかとても濃い時間を一緒に過ごしてきたような親近感のある人っていませんか?これから会うのかもしれないし、過去世で出会って、現世では会わないのかもしれない。でもとにかくとてもとても懐かしい人。

それと、4つの音が繰り返し頭の中に流れていました。個人的には音付きの夢はちょっと珍しいです。

目覚まし時計もなにもかも持たずに自然な目覚めにまかせた朝でしたが、都会では耳にしない鳥の声で朝を知りました。目をあけると優しいラベンダー色の光が窓から差し込んでいました。
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赤のような強烈さはなく、一見一番地味に見える紫色の部屋なんですが、ありがたいというか、優しい気持ちになれることに関してはダントツなんじゃないかな・・・

他に紫色の部屋の他の部屋にはない特徴としては、「スピリット・ルーム」という部屋のドアがあること。
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実際にはドアは開かず、丸くくりぬかれた穴から向こうをのぞくことができるようになっています。実はのぞいても、はっきりとは中の様子はわからないんですが、夢の家の元々の住民が使っていたであろう道具などが納められているのだそうです。マリーナさんの作品も眠っているという説もあるのだとか。

過去の記憶のための部屋。元々の住民に対するマリーナさんのリスペクトが伝わってくる感じですね。「精霊の部屋」という日本語に訳されているこの部屋のドアが紫の部屋にあるのは、象徴的だな、と思ったりもします。もはや形を失ったけれど、過去に確実にあったモノ達が、私に「懐かしい人」に出会わせたのかもしれません。

紫色の優しい光を浴びながら、ベッドに仕込まれた「夢の本」に自分の体験(夢)を書き記しました。こうして、私の夢見の体験は、夢の家プロジェクトの一部となりました。

着ぐるみパジャマを脱いで、自分の服に着替えて、朝ご飯を食べます。パン(トースト)とコーヒーの朝ご飯。
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これもマリーナさんの指定の朝ご飯なんだそうで、オプションでつけることができます。

ということで、一連の夢の家体験はおしまい。なんともはや不思議で贅沢な体験でした。
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# by sound-resonance | 2017-09-07 20:23 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

魚座の満月

9月に入って、すっかり涼しくなりましたね。普段は9月の残暑が厳しくばててしまうのですが、今年は急激に涼しくなり、ここ数日は朝晩薄手の布団をかけていないと肌寒いくらいです。このまま秋に突入してくれればいいんですが・・・

さて、今日は「夢の家」の話をちょっとお休みしまして(まだまだ続きます(笑))満月のお話。次の満月は9月6日16時3分ごろ、魚座の位置で起こります。魚座というと、12星座のうち、最後の星座、新しく1(牡羊座)に移る直前の集大成のような星座ですね。

サビアンシンボルとしては、魚座の14度、「キツネ皮をまとった女性」というものになります。キツネというと、賢い動物として知られ、童話、民話の中では「ずる賢いちゃっかり者」みたいなキャラクターで登場することが多いです。その場その場の状況を読みながら、うまく立ち振る舞い、最終的には美味しいところをもっていく、ゲットする、そんな感じですね。ま、その分浅知恵でだまされてたりもしてますが・・・(笑)
そのキツネの皮をまとった女性は、周囲とのいざこざ、衝突をさけ、うまくかわしながら、利益を上げていく、そんなイメージになります。

ちなみに太陽の方は、乙女座の14度、サビアンシンボルとしては「家系図」というもの。先祖や家族から引き継いできたものを自分の身につける、そんなイメージになります。
総じて、自分の身近な世界、家族や、仕事仲間、ご近所づきあい、そんな小さな世界の人間関係を大切にして、うまく立ち回る、その中で、自分に必要な技能を身につけていく、そんなことを意識するといいような感じですね。
魚座の満月は特にもう不必要になったものを意識して、満月以降手放していくのもいいかもしれません。

先日の獅子座の新月は皆既日食の特別な新月でした。ここから、不必要なものをどんどん手放して軽くなっていきましょう、それは、物だけではなく、思考や概念のような目に見えないものかも、しれませんよ。

追記:
9月の満月といえば、中秋の名月なのかしら!?と思ったら、今年は10月4日みたいですね。あいにく大阪は雨がちで満月が見れるかどうかは微妙なところですが、来月に期待しようかな!?


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# by sound-resonance | 2017-09-05 19:36 | 星読み | Comments(0)

夢の家に泊まってみた!その2

さてさて、前回のつづきです。
新潟の上湯というところにある夢をみるための体験型宿泊施設「夢の家」に泊まりましたというお話。

この夢の家で夢を見るためには様々なお作法があります。人によってはなかなか厳しいルールだと思う人もいるらしく、最初はどうだったかわかりませんが、今は一応ルールはあるけれど、やってもやらなくてもいいという感じで緩やかな感じになってきてはいるようです。

でも、どうせなら、一通りのお作法に乗っ取って夢の家を体験したい、と思って、できるだけお作法に沿うようにしました。

スタッフのお姉さんに一通りの夢の家の概要や注意事項の説明を受け、スタッフさんが帰ってしまった後は完全に一人です。

周りは田んぼ、静寂に包まれた空間、昔懐かしい田舎の夏の夜の涼しさ・・・かつては確実に人が住んでいた、でも今は誰も住んでいない場所・・・こんな空間に一人って、けっこう怖いんじゃないか、私、この恐怖に耐えられるのか!?と思ってもいたんですが、案外平気だったのが不思議です・・・(笑)

まずは、着てきた洋服を脱いで、用意してくださっている浴衣に着替え、「清めの部屋(お風呂)」の準備をします。

ここのお風呂は浴槽が2つあって、まずはひとつ目の浴槽でシャワーを浴び、次に薬草入りのお風呂に入ります。
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薬草入りの方は「ちょっとぬるめ」と書いてあったんで、ちょっとぬるめのお湯に調節しシャワーの後入ったんですが、これが予想以上に気持ちよかったです。ショウブ、ミント、ドクダミなどの薬草の入ったお風呂。銅でしょうか、金属製の浴槽は深くて身体が沈み込んでしまいそうになるんですが、水晶の枕に頭を乗っけてついついガチ長風呂しちゃいました。ま、この辺りはお一人様貸し切り状態の特権ですね(笑)

お風呂から上がったら、また浴衣を着て、夢の家のメーキングDVDなぞ見ながらしばし涼みます。

そして、いよいよ夢を見るために寝る準備に入ります。夢の家では、夜寝るための全身着ぐるみみたいなパジャマが用意されていて、それぞれの部屋の色によって着るパジャマの色も決まっています。

壁にかかっているのは、冬用のパジャマで羽毛入り。夏用には羽毛の入っていないパジャマが用意されています。
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私が着用した紫色の全身着ぐるみパジャマ。
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これを着る前に、白い全身タイツみたいなアンダーウェアを着用します。なんだか笑える人には見せたくない格好です・・・(笑)
白い全身タイツ(アンダーウェア)を着た瞬間には、私新潟まで来て、一体何やってるんだろう・・・という気分になりかけたものの、気を取り直して、紫の着ぐるみパジャマの準備をします。

この着ぐるみパジャマには全身に12カ所のポケットがあって、そこにひとつひとつ磁石を仕込んでいきます。
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なんでも、磁石の磁力でよい眠りが得られるのだとか。12個の磁石をいれたパジャマは正直けっこう重いし、着る時に磁石どうしがくっついて着にくいことこの上ないんですが、ここはマリーナさんの意図をくんで、頑張って着用します。

手には手袋もして、全身を紫色で包みます。
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パジャマを着終えたら、いよいよ就寝。

という辺りで、つづく


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# by sound-resonance | 2017-09-03 13:13 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

夢の家に泊まってみた!

いよいよ9月に入りました。
大阪では、ここ2日ほどは、朝晩はいくぶん涼しく過ごしやすくなってきましたが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さてさて、21世紀美術館では、前回、前々回に書いた「死なない命展」、「文明の終わり展」以外にも興味深い展示があったんですが、それはまた追々書くとして、先に進みます(笑)私の今回の旅の最終目的地は、新潟でした。新潟の松之山温泉近く、上湯という地域にある「夢の家」に宿泊するというのが、今回の旅の目的。

上湯地域を含む、越後妻有地域では3年に1回「越後妻有大地の芸術祭」が開催されていて、「夢の家」は芸術祭が始まった2000年からある作品のひとつです。旧ユーゴスラビア出身のアーチスト、マリーナ・アブラモヴィッチさんが、古い民家(空き家)に、訪れた人が「夢」を見るために宿泊するというコンセプトで体験型の宿泊施設を作りました。宿泊者が見た夢は、「夢の本」の中に書き綴られ、夢の家に残され、その夢そのものも作品の一部になっていきます。

夢を見るための部屋は4つあって、それぞれ窓から「赤」「青」「緑」「青」の光が差し込むようになっています。私が最初にこの家(作品)に興味を持ったのは、この4色の夢を見るための部屋でした。それぞれの色の部屋で見る夢は、それぞれに特徴があるのか、ないのか、明確な色のコンセプトのある部屋で見る夢って、どんななんだろう!?色と音のブログを書いている以上、これは宿泊せねばなるまい!というわけで、遠路はるばる新潟まで赴いたわけです(笑)

メインの芸術祭は3年に1回のペースで開催されていて、次回は来年(2018年)になるんですが、その間にもいろいろと小規模なイベントをやっているようで、私が訪ねた日は、ちょうど先週までイベントが開催されていたというタイミング。ということもあってか、この日の宿泊者はなんと私一人だけ!古民家を一軒まるごと貸し切り状態!!

この家は、宿泊者同士のコミュニケーションも大切にしているので、最初からどの色の部屋に泊まりたいという指定はできません。複数の人数が泊まり合わせた場合は宿泊者がコミュニケーションを取り合って、どの部屋に泊まるかを現地で決めることになっています。雑誌等々マスコミやなんかで取り上げられているのはたいてい「赤の部屋」なので、赤の部屋の人気が高く、「絶対赤じゃなくちゃやだ!」と引かない方もいるらしく、そういった場合はじゃんけんとかあみだくじとかで決めるみたいです。

ちなみにこれが赤い部屋。棺桶みたいなのが、寝るためのベッドです・・・
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部屋中が真っ赤に染まっています。1階の宿泊にあたって説明を受ける居間のようなお部屋からも、すでに赤い部屋の色が見えていて、主張激しいです(笑)
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こんな部屋で果たして安眠できるんでしょうか・・・疑問も感じつつ、まあ、確かにアートを体験する、自分もアートの一部になるという意味では一番ふさわしい部屋なのかもしれません・・・

というわけで、一瞬赤い部屋にも興味がわいたんですが、最終的には、今回私は「紫」の部屋に泊まりました。泊まりたければ1番人気の赤い部屋に泊まることもできた選び放題の状況の中、あえて「紫」を選ぶ。うーむ、これはこれで、贅沢な感じですね・・・。というか、今回については最初から、紫の部屋がいいな、と思っていたので、初志貫徹という感じです。

というあたりで、つづく
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# by sound-resonance | 2017-09-01 19:01 | 観る・読む・聴く | Comments(0)

死なない命

先日金沢の21世紀美術館で開催されている「文明の終わり展」について書きましたが、どちらかというとお目当ては同じ館で開催されている「死なない命」展の方でした。遺伝子工学や人工知能の発達によって、これまでの生命観、生命倫理がゆらぎ始めている現代、これまでの「死を迎えると命は終わりを迎える」という生命観に対して「死なない命」のあり方を考えてみるというのが展覧会のテーマ。うーん、難しい・・・

展示されていた作品の中で一番印象に残ったのは、やくしまるえつこさんの「私は人類」という作品。

なんでも、シネココッカスという微生物の塩基配列を元に楽曲を作り、それをDNA変換して再度その微生物に組み込んだという作品・・・・うーむ、難しくて、これ以上の説明を詳しく書けない・・・(笑)会場には、「私は人類」という楽曲と、その楽曲のデータが組み込まれ、培養中の微生物が展示されております・・・
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                        (写真は美術館HPより引用させていただいています)





微生物の塩基配列を元に作った楽曲の割には、聞きやすい音楽というのか、メロディアスなのが意外な感じでした。

これって、どこまで「元に」してあるんだろう・・・例えば、塩基配列から一部の音の連なりを引き出して、そこからイメージを膨らませて、今生きている人間にとっても音楽、文字通り楽しい音に聞こえるレベルまで加工してあるんだろうか・・・どうも塩基配列そのものだけというわけでもなさそうだな、いや、ホントにそうなんだろうか!?という辺りの加減が興味深いというか謎な感じです。
さらにそこに歌詞が入ってボーカルが入っているので、キッチュな感じの仕上がりになっております。この声ってやくしまるさんの声だと思うんですが、思わず微生物の声、微生物自身が歌っているような錯覚を覚えます・・・(笑)

そして、この楽曲を組み込まれた微生物シネココッカスさん達は展示中も元気よく!?増殖中。設定としては、人類が滅亡した後も、この微生物は生き残り、宇宙人だか誰だかわかりませんが、この微生物のDNAの中に組み込まれたすでに滅んでしまった「人類」の歌を発見することが想定されているのです。

やくしまるさんは、自分が作った楽曲がそのまま残って、それが自分が作ったとおりに「解釈」されることを必ずしも望んでいるわけではなく、例えば微生物の突然変異で楽曲そのものが変わってしまうこと、あるいは、微生物中の楽曲を発見した何者かが、その者のルール、解釈を使って曲を読み解く時に起きる変化の方にむしろ興味があるようです。人間が音階というルールを使って音楽を表現しているのとは全然別のルールを採用している何者かが存在する可能性は十分あり得ますもんね。

近代の芸術家が個人の情動や欲望等を表現してきたとすれば、それとは逆に個性を消していく感じというのか、個人が「薄い」からこそ、逆にどんどん拡散していく感じというのか、従前のスタイルとは全く異なるスタイルが新しい。これまでのアート作品が、基本的には「完成形」をいかに維持したまま保存するかがテーマだったのに、この作品は、現在進行形でどんどん増殖しているわけで、「保存」ってどうするんだろう、しかも、微生物って「生もの」じゃん!みたいな、自分の中での落としどころが見つからない衝撃的な新鮮さがあったわけです。

やくしまるえつこの作った楽曲は、DNAという乗り物に乗って、彼女が死んだ後、いや人類そのものが滅亡した後にも、未来へと記録され続けます。DNAを新しい記録媒体ととらえる・・・なんだか怖いような気もしますが、そもそもDNAってそんなものかもしれないな、と思ってみたり・・・そこに人為的に記録を「組み込む」ことには個人的、生理的にはまだまだ抵抗がありますが、もはや、実用レベルでも遭遇している時代なんですよね・・・

というわけで、なかなかに衝撃的な作品だったんですが、金沢はあくまでも「経由地」で、今回の目的地は別にありました。という辺りでつづく。



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# by sound-resonance | 2017-08-29 22:07 | 観る・読む・聴く | Comments(0)