崩しの美学!
私、正直、人前で歌うのは大の苦手。なまじっか楽器をやっていたこともあって、自分の声の音程が外れているかどうかっていうのがわかってしまい、気持ちよく歌えないんですね・・・でも、その場の雰囲気上、一人歌わないっていうわけにもいかず、何度も歌っているうちに、なんとなーく音程を外さずに歌えるかな?っていう曲も出てきたりする。
でも。やっぱり、私の歌って、どうも一本調子で面白くないみたいなんですね〜
他の方の歌声を聴いていると、メロディー通りに歌ってる人って、実はほとんどいなかったりします。みんな独特の自分の「調子」「節」みたいなものを持っていて、それが、その歌を「歌い込んでる」っていう評価につながるらしい。もちろん、楽器を演奏する時にも、あまりにも譜面通りっていう演奏はつまらないわけですが、それにしたって、え?メロディーはいずこに?みたいな歌い方をしている人達の方が、本人も気持ちよく、そして、なんだか訳わかんないんですが、「上手に」歌っているように聞こえるのは、ちょっと不思議な光景に見えてしまいます。
いわゆるスナックで歌う年齢層の方の歌う曲(演歌とかいわゆる「歌謡曲」みたいなのが多い)に特にそういう傾向があるような感じです。本人達は、そういうのを聴いていると、日本の音楽って、あんまり「音程」とか「メロディー」通りに歌うより、ちょっと崩す、みたいな美意識があるのかな、なんて思ってしまいます・・・・崩しのテクニックに情感をこめる、みたいな・・・・・ま、なんだかんだと小難しいことを考えずに、気持ちよくノリで自信持って歌っちゃえばいいんですけどね。
先日、レパートリーでもなんでもないんですが、かろうじて歌詞とメロディーを知ってるかも!?っていうことで、中島みゆきさんの「悪女」を歌って、「ステージ(!)」から降りてきたら、全く初対面のおじさまから「君は、悪女にはなれんな・・」と言われました。
・・・・・ほっとけ!!・・・・・
私が、崩しのテクニックを身につけて、情感のこもる女になるには、まだまだ遠い道のりが待ち受けていそうです・・・・(笑)
by sound-resonance | 2015-06-12 00:18 | 音・色あれこれ