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恐竜の卵発見の扡と砂丘

モンゴル話、3回目です。

さて、前日は真っ暗闇の中到着したので、イマイチどんな場所に泊まったのか、わかってないまま爆睡した私。朝になって明るくなっても、そこが一体どこなのか、さっぱりわからないことは変わりないんですが・・・・(笑)みわたす限りの平原に、突如として現れるゲル群、まず日本では見ることのできない風景ですね。

(入り口)
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(中央にある大きなゲルが食堂です)
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ゲルの中はベットがあって、バスタオル、フェイスタオルも用意されてます。何から何までありがたい、いたれりつくせりのキャンプでございます。実のところ、砂漠地帯は一日の寒暖の差が激しくて、日中は半袖でOKでも、夜は外にいる時はダウンジャケットを着ていたくらいでした。でも、ゲルの中は、フリースを着てお布団をかぶっていれば、暖かく過ごせましたよ。

この日は、午前中に、「バヤンザグ」、午後から「モルツォグ砂丘?」に行きました。

「バヤンザグ」とは、1923年に、世界で最初に恐竜の卵が発見された場所。そう聞くだけで、なんだかロマンが拡がりますね。

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この辺りは昔海だったそうで、海底を歩いているような気分になります。水で浸食されて堅い部分だけが残って、面白い形の岩がいっぱいあります。貝殻なんかも、出てくるらしいです。

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「ゴビ砂漠」といっても、私たちが「砂漠」という言葉を聞いて想像するような一面の流れるような砂の砂漠っていう場所は案外少なくて、大抵は、まばらに短い草が生えているような場所が多いです。そもそも「ゴビ」ってモンゴル語で「まばらな短い草が生えている土地」っていう意味があるんですって。

その中でも、午後から行った砂丘は、いかにも〜な砂の砂漠の広がる場所です。

この辺りでは、馬よりもラクダが生活に密着していて、ラクダを飼っている遊牧民の方々が多いんだそうです。観光用にラクダに乗せてくれたりもします。私たちも、ラクダに乗ってみました。昔のキャラバン隊は、こうやってラクダに乗って砂漠を渡ったのであるなあ、とちょっと感傷的になったりして。

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ラクダって、初めて乗りましたが、背が高いですね〜、ラクダが足を折って人を乗せてくれるんですが、立ち上がった瞬間、ぐぐぐっと視界が高くなります。ゴビ砂漠のラクダさんは、二こぶで、私たちは、こぶとこぶの間に乗るので、安定感があるはずなんですが、高さがちょっと怖くて、乗っている間前のこぶをつかみっぱなしでした。こぶも、固いものだと思っていたけど、案外ぷにぷにしていて、やわらかく、さわり心地がよかったです。初心者には扱いが難しいので、ラクダ同士をひもでつなげて、ガイドさんが先導していくのですが、ラクダとラクダの距離が近くて、ちょっと後ろを振り向くと、後ろのラクダの顔がドアップ状態。怖いんだけど、おかしい。イメージ通りではあるけれど、ラクダってまつげが長いんですね〜。頭をなでなでしても、全然いやがらない。すべてのラクダがそうなのかはわからないけど、観光用のラクダさん、さすがに人慣れしています。

小一時間ほど、ラクダ体験をした後は、砂丘を徒歩で登ります。

細かい粒子状の砂が風を受けて、流されて、美しい風紋を作っています。

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常に形を変える砂丘は、勾配がついてくると、足を踏み出す度にはらはらと足下が崩れて、少しも前に進みません。体重が二点に集中するのがよくないのかな、と思いついて、昆虫みたいに四つんばいになって進んでみたけど、効果なし。(この姿を遠目で見ていた友人は、笑いたかったけど、砂が口に入ってきて、笑うに笑えず、苦しかったそうな)同行した小柄な女性はたったかたったか駆けるように砂丘を登っていきます。ああ、この背丈と、体重が恨めしい・・・・・・・・(笑)どうも、私、距離が近い方が楽かと思って、急勾配の場所をわざわざ選んで登っていたようで、容赦なく、上から流れてくる砂としばらく格闘した後、頂上を目指すのはあきらめました。体力も奪われますが、やってもやっても進展しないっていう徒労感がハンパないです(笑)あり地獄のわなにかかった虫ってあんな気持ちなんだろうなああ。

細かい砂のせいで、機械がダメになっちゃうかもしれない危険をおかして、撮った砂漠の写真です。

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一面のベージュの世界。真っ青な海に潜る時も感じるけど、一面一色の世界に放り込まれると、不安で胸がきゅっとなりつつ、切なくて、美しくて、泣きたいような気持ちになります。以前ナミブ砂漠に行った時に、ガイドさんが、「砂漠は、クリーンでサイレントでピースフルな場所だ」って言っていたのをふと思いだしました。地球上で、木だったり岩だったり、様々な形を伴って生まれてきたモノ達も、砂粒になってしまえば、みんな同じ姿です。欲望もエゴもみんな差し出してしまえば、清浄で平和な世界に過ごせるのかもしれません。なんだか私、砂漠にはご縁があって、定期的に訪れることになっているようです、不思議ですね。

帰りは、裸足になって、砂漠の斜面を下りてきました。熱くもなく、冷たくもなく、絶妙な触感の砂の上を流れるように歩いていると、さっきまで、邪魔で仕方のなかった自分の体重をふと忘れて、無重力空間に遊んでいるような気分になります。気持ちいい・・・・・・この心地よさを何度も味わいたくて、登りの苦行に何度でもトライしちゃうんでしょうね。

この日の宿泊は、GOBI MIRAGEのオーナーさんから紹介してもらった、キャンプ、GOBI ERDENE。ここもまた、近代的で心地いいキャンプでしたが、ヨーロッパからのお客さんが多いらしくて、ちょっとヨーロッパすぎる感じもしました。何も、晩ご飯、ミートソースのパスタじゃなくても・・・・あと、夜11時(だったと思います)になると、シャワー室、トイレ等々が消灯になっちゃうのが、ちょっと不便ですね。シャワーは仕方がないにしても、トイレはね、なんとかしてほしい気も・・・・・ま、砂漠だから仕方がないんですけどね。贅沢にはすぐに慣れてしまうもんです、怖い、怖い。

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by sound-resonance | 2015-09-04 22:44 | モンゴル