弾丸トリエンナーレ!?

新潟県は、妻有で開催されていた「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に行ってきました。
このトリエンナーレ、2000年から開催されていて、今回6回目。
アートの祭典というよりは、アートを活用した地域おこしのイベントの先駆けとして、開催当初から注目はしていたものの、なかなか訪れる機会がなく、あっという間に15年。今年を逃すと、また3年後、いや、3年後の自分なんて想像できないぞ、今行かずして、どうする、と思いつつ、新潟はひたすら遠く、ぎりぎりまで、思い悩んでおりましたが、なんとなーくスケジュールが「行く」方向に向かい、開催終了間際ぎりぎりの1泊2日の駆け込み訪問とあいなりました。

東京23区より、ちょい広いという新潟県の妻有地域(十日町と津南町)に点在するアート群。2000年開催時から、トリエンナーレが終わっても、撤去されずに保存されている作品も含めて、約200の作品があるということで、2.3日やそこらでは、とても回りきれるボリュームではない。ということで、これとこれは最低限見たい、という作品をいくつか絞って見学することに。

その中でも、今回は、音にまつわる作品(パフォーマンス)をいくつか紹介したいと思います。

一つ目は、「実の音」という作品。今年の新作です。

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林の一角に、張り巡らされた土鈴がいっぱい。なんでも2万個くらいあるんだとか。手で触ることもできるので、どこかの部分を触ると、連動して、数々の鈴が鳴り、林いっぱいに音が響きます。風を受けて自然に鳴ることもあるんだそうです。
土鈴は、購入も可能です。1つ300円。地元の有志のみなさんが、作家(渡辺泰幸)さんの作った土鈴に、端切れを結びつけたんだそうです。ひとつひとつ音が違っていて、選ぶのに、とても時間がかかりました・・・・・・・

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二つ目は、「音の風景」という作品。こちらも今年の新作。

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竹とか和紙など自然素材を使った楽器が集落(松之山上蝦池)の作業小屋に配置されたインスタレーション。それぞれの楽器が勝手に動いて、勝手に音を奏でている感じが可愛い。

個人的におかしかったのが、「舌が動けば手が休む」っていう看板。

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これ、わざわざ金属板で作ってあります。監督さん、おしゃべりに夢中になって、手が止まっちゃった女工さんに手こずったりなんかしてたんでしょうか・・・・・なんか、いかにも元作業小屋って感じですね。

三つ目。これは、形を伴った作品とはちょっと違いますが、サウンドダイヤログという取り組み。トリエンナーレの会期期間中、様々な音楽家達が、それぞれ一週間程度滞在し、町の随所で、活動を展開するというもの。ちょうど、私の行った日にも、ウォーキングライブというイベントがありました。十日町の駅前商店街内を、立ち止まってプチコンサートなぞ開きながら、歩いていくというもの。地元の人達のコラボも、あったりします。

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終点のお寺では、サウンドダイヤログに参加したアーティストが、それぞれ妻有滞在中に考えたネタを順送りにしながらちょっとずつ手を加えていって作ったという新曲が披露されました。

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地元の小学校の合唱部とのコラボもありましたよ。

このトリエンナーレ、単にアート作品が集積しているというだけではなく、アートを通じて、地元(越後妻有)の資源をどう魅せていくか、どう活用していくか、地元をどう活性化していくか、というところがポイントなんですね。
県主催のイベントとして始まったこのトリエンナーレ、2000年の第1回目には、このトリエンナーレの趣旨を理解し、賛同、協力してくれる集落が少なくて、公共の土地にアート作品を作るということが精一杯だったのだとか。そこに、こへび隊と呼ばれるボランティアの方々が集落を一件一件回り趣旨を説明するなどの地道な努力を重ねた結果、段々と地元の方々の参加、協力を得られるようになったんだそうです。中には、アーティストの作品に感化されて、自分もやってみたいということで、自前の土地に自分でアート作品を作っちゃう人もいるんだとか!?
今でこそ、アートを活用した町おこしっていくつか見られるようになりましたが、2000年当時って、相当発想としては新しかったと思います。議会も、反対多数で、提案の1年目には通らず、当初予定の1年遅れで、やっと実現したんだとか。新しいことを軌道に乗せていくって、ホント大変ですよね・・・・でも、最初っからうまくいくわけじゃないんだな、反対されても、ポリシーを持って動けば、いつかわかってもらえる日がくるんだな、という勇気をもらえたりなんかもしました・・・・・

ちょっと長くなってきたので、つづく
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by sound-resonance | 2015-09-22 21:41 | 観る・読む・聴く | Comments(0)